何でも、お店に店番がいないそうで、買いにきたお客は、店内にあるザルにお金を入れる仕組みだそう。
名君と言われた上杉鷹山の米沢藩で、こんな市場が成り立っていたとのことで、今の世の中では考えられない仕組みですね。
2年前の米沢市のH.Pに棒杭市(ぼっくいいち)のページがありました。
米沢市公式ホームページ〜豊かさとやすらぎ 共に創りあげる ときめきの米沢〜
やはり2年前になりますが、その時の様子が載っているページです。
「棒杭市」開催状況
写真が載っていますが、写っているひとはみんな買い物客なんですね。
店員は一人もいない。
上のページの下に、収入の状況が出ています。
入金率は96%。
ほとんどの人が、無人のお店できちんとお金を払っています。
物を買ったら、代金を払う。
あたり前の事なんですが、それが無人のお店でもできている。
すごいなと思います。
ただ思ったのは、この市は当然ですが市場形式で、店に壁がなく、周りには他の買い物客が同じように商品を物色している状況です。
金を払わずに持っていったら、他の買い物客が見ているかもしれない。
お互いがお互いを見ている状況では、買い物客が、店番のような役割をしているのかもしれないと思いました。
今年の様子はこちらのブログに載っています。
棒杭市(ぼっくいいち) - ”くびきの”から情報発信! 上越市の独身サラリーマン「みやっち」のひとりごと
NHKラジオによると、今年の入金率も、90%以上だったそうです。
上杉鷹山が治めた時代、人の善意を信じて商売して、それが商売としてしっかり成り立ったというのは、鷹山の政治が素晴らしかったのかもしれませんし、米沢の人々の倫理観が高かったのかもしれませんね。
倫理観が高かったという事で似たような話に、インカ帝国のマチュピチュでは、家の玄関にかぎが付いていなかったんだが、泥棒による窃盗が全くなかったというのがあります。
例えば今、コンビニの店員がいなくなって、買った代金を入れる箱だけが置いてあったら?
棒杭市のような入金率は、果たしてどうなんでしょうか。
いろいろ考えさせられる市ですね。